石けんの材料は「オイル」「アルカリ」「水」です。
オイルとアルカリを合わせると、化学反応を起こして脂肪酸ナトリウム(石けん)とグリセリンができます。
教室で作る石けんは「植物油(オイル)」「苛性ソーダ(アルカリ)」「水」を原料にコールドプロセス製法で作る無添加石けんです。食用またはコスメ用の良質な植物油を使っているので、敏感肌の方や赤ちゃん、皮膚の弱いわんちゃんも優しく洗えます。
販売されている多くの石けんは、原料をぐらぐらと焚き込んで化学反応を活発にして作る焚き込み法で作られた石けんです。焚き込み法では、早く大量の石けんを作れますが、高温で焚き込むことで、オイルが持っている成分が変化してしまいます。一緒にできたグリセリンは化粧品原料として取り除かれます。
一方、コールドプロセス製法はオイルを溶かすために少し熱を加えるだけなので、低温でゆっくりと化学反応が起こり、約1ヶ月の時間をかけてゆっくりゆっくり石けんになります。
時間はかかりますが、肌に良いとされるオイルの成分が熱で変化することなく、保湿成分のグリセリンとともにそのまま石けんに残ります。また、苛性ソーダが残らないようにオイルの配合を多めにしているため、オイル成分をたっぷり含んだ贅沢な石けんになります。
苛性ソーダは劇物で取り扱いに注意が必要な薬品です。正しく安全な方法を学んで石けん作りを楽しみましょう。
おうちで石けんを作ろう
用意するもの
石けん作りは準備が大切!作業の前に必要なものをすべて揃えて始めましょう。心と時間の余裕も大切です。
道具
- キッチンスケール
- 温度計
- ボウル
- ゴムべら
- スプーン
- モールド(型)
- 発砲スチロール(保温箱)
- タオル
- プチプチ
身支度
- エプロン
- マスク
- めがね
- ゴム手袋
材料
(マルセイユ石けんの場合)
(マルセイユ石けんの場合)
- オリーブ油…180g
- パーム核油…50g
- パーム油…20g
- 苛性ソーダ…32g
- 精製水…75g
石けんの作り方
石けんの作り方はとっても簡単。苛性ソーダの取り扱いに注意し、計量さえ間違えなければ石けんはできます。よりよい石けんを作るにはそれぞれの手順にちょっとしたコツがあります。詳しくは教室でお伝えします☆
1.混合オイルを作る
計量したオイルをボウルに入れて湯せんで溶かします。オイルが透き通ってきたら温度計を入れて40度~45度ぐらいに合わせます。

2.苛性ソーダ水を作る
精製水を入れた容器に苛性ソーダを入れてスプーンでかき混ぜながら透明になるまで溶かします。温度計を入れて40度~45度ぐらいに合わせます。

3.混ぜる
オイルに苛性ソーダ水を加えて混ぜます。最初の20分は休まず混ぜ続けます。その後は生地の様子を見ながら時々かき混ぜ、泡だて器で生地に跡がつくくらいになればOKです。

4.型に流し込む
型に流し込みます。ゴムべらで生地をすべて流し込みます。表面を平らにならしてラップで覆います。

5.保温する
生地の温度が下がらないように、タオルとプチプチで覆い保温箱にいれて24時間以上保温します。生地が冷たくなったら保温箱から出してさらに1日~3日置きます。

6.乾燥・熟成
生地が固まったら、型から取り出し切り分けます。石けん同士がくっつかないように間隔をあけて並べ、日の当らない風通しの良い場所で1ヶ月乾燥・熟成してできあがり。
