業務用のかなり使い込んでいる廃油で作ったら、苛性ソーダ水を入れたとたんに固まってしまいました

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神奈川県大磯町の内藤石けん教室です。

ご紹介のレシピは、ご家庭用の食用油を4,5回使用した想定のレシピになります。油の色は濃いはちみつぐらいの色が目安です。

さらに濃い廃油の場合は、以下の方法を試してください。

なぜ業務用の廃油は一気に固まるのか?

長期間・高温で使われた油には、次の変化が起きています。

遊離脂肪酸が増えている

劣化油にはすでに「石けんになりかけ」の成分が多いです。
👉 苛性ソーダを入れた瞬間に一気に反応します。

酸化・重合している

油が「粘り気のある不安定な構造」になっています。
👉 これもトレース促進の原因です。

微細な不純物が多い

揚げカス・タンパク質などが触媒的に反応を早めます。
👉 家庭油より圧倒的に早く固まります。

水分量を減らし、温度を下げてトレースをコントロールする

水分を増やすと、苛性ソーダ濃度が下がり、反応スピードが緩やかになります。
オイル総量600gの場合、水を180g~210gにする。(廃油の状態に合わせて調整)

廃油と苛性ソーダ水の温度を、30℃以下にする。

重曹処理をする

「重曹処理」とは、劣化した廃油の中にある“酸・ニオイ・不純物”を中和・吸着して、石けん向きの状態に近づける下処理方法です。

使い込んだ廃油には

  • 遊離脂肪酸(=酸性成分)
  • 揚げ臭・酸化臭
  • 微細な揚げカス
  • 分解産物

が大量に含まれています。

重曹(炭酸水素ナトリウム)が弱アルカリとして働き、酸性物質を中和+吸着沈殿させます。

家庭でできる「重曹処理」のやり方

用意するもの

  • 廃油
  • こし器+ペーパーフィルター

手順

  1. 廃油油を鍋に入れて60度~70度に温める
  2. 重曹を入れる(廃油100gに対して小さじ1/2)
  3. 木べらなどで1,2分しっかり混ぜる
  4. 火を止めて半日~1日放置する
  5. 上澄みだけをろ過する

※底は絶対混ぜずに、上澄みだけを使用してください。